<メッセージ> |
●イエス様の平和 |
私達は、心が騒いでいます。 |
おびえています。 |
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今まで考えてもみなかったことが起こったのです。 |
自分の人生にこんなことが起こるはずはない、と思っていました。 |
奈落の底に突き落とされました。 |
悲鳴を上げています。 |
夢なら覚めてほしいです。 |
頭の中は真っ白です。 |
呆然としています。 |
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イエス様の声が聞こえてきました。 |
「14:27 わたしは、平和をあなたがたに残し、わたしの平和を与える。・・・心 |
を騒がせるな。おびえるな。」 |
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イエス様の平和をください。 |
私達にはイエス様の平和が必要です。 |
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●レント |
先週の水曜日からレント・受難節に入りました。 |
4月4日がイースター・復活祭です。 |
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私達はこの期間の間、イエス様の十字架の出来事を辿っていきます。 |
イエス様の受けられた苦しみを深く胸に刻んでいきます。 |
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日々、暗闇は深まっていきます。 |
そして最も深い暗闇が訪れます。 |
イエス・キリストの十字架。 |
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今年はレントの期間中に、イエス様の告別説教を聞き続けることになりました。 |
そのようにしてくださった神様に感謝します。 |
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●心騒がせる弟子達 |
14章から告別説教が始まっています。 |
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この時弟子達は心を騒がせていました。 |
イエス様がどこかに行ってしまわれる様子なのです。 |
どこに行かれるのか分かりません。 |
弟子達はついていくことが出来ないところだというのです。 |
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●これからのこと |
イエス様は弟子達に |
「心を騒がせるな。神を信じなさい。そして、わたしをも信じなさい。」 |
と言われました。 |
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そして、これからのことを話されたのでした。 |
「14:29 事が起こったときに、あなたがたが信じるようにと、今、その事の起 |
こる前に話しておく。」 |
と言われています。 |
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もうすぐ事が起ります。 |
弟子達はその出来事を受け止めることが出来ません。 |
何も考えられない、 |
ただただ渦に巻き込まれて奥底へと飲み込まれていきます。 |
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だから、事が起る前に話しておく、とイエス様は言われるのです。 |
イエス様が前もって話しておいてくださらないなら、弟子達はその出来事が何 |
なのかが分かりません。 |
世の考え、人の考えでは分かることが出来ないことなのです。 |
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奈落の底に突き落とされた弟子達は、やがてわかるようになるでしょう。 |
聖霊がイエス様の話されたことを思い起こさせてくれます。 |
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弟子達はイエス様が言われた事を思い出します。 |
「そうなのか」 |
イエス様の十字架の意味がわかるようになります。 |
弟子達はイエス様を信じます。 |
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イエス様は弟子達に平和を残して下さったのでした。 |
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●イエス様の平和とは |
イエス様は言われます。 |
「わたしは、平和をあなたがたに残し、わたしの平和を与える。」 |
「平和」は他の聖書では「平安」と訳されています。 |
「平安」の方がふさわしいでしょう。 |
「平和」は物事の状況を言っているように受け取られるからです。 |
「平安」は心の状態をも表します。 |
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私達もイエス様の平和・平安が欲しいです。 |
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イエス様がくださる平和は、どのようなものなのでしょうか。 |
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イエス様は |
「わたしはこれを、世が与えるように与えるのではない。」 |
と言われます。 |
イエス様の平和は、世が与える平和とは違うというのです。 |
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●世が与える平和 |
世が与える平和については、わざわざ説明する必要がないでしょう。 |
私達はこれまでずっと、そういう平和を求めてきたのです。 |
今も欲しいと思っています。 |
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私達は物事がうまくいくことを願っています。 |
自分の思い通りにことが運ぶことを願っています。 |
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生活が脅かされることがない、 |
苦しいことや困ったこと、いやなことが起こらない、 |
平穏無事に暮らすことが、私達が求めている平和です。 |
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世が与える平和は、自分の置かれている状況が整えられることによって得られ |
る平和なのです。 |
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本当にこいういう平和が欲しいです。 |
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●本当ではない |
けれど世が与える平和は本当の平和ではないことに、もう気付いているのでは |
ないでしょうか。 |
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それはいっときの平和なのです。 |
すべてがうまくいっている時がありました。 |
思い通りにことが運んで満足している時がありました。 |
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でもそういう時がずっと続くわけではなかったのです。 |
失敗、挫折、行き詰まり。 |
手にした平和は崩れ去りました。 |
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こういうことも分かってきました、世が与える平和は、誰かを犠牲にしている平 |
和なのです。 |
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うまくいっている、思い通りにことが進んでいる背後に、そのために苦しむ人達 |
がいたのでした。 |
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わたしの平和は、その人達にとっては平和ではありません。 |
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●本当の平和 |
本当の平和が欲しいです。 |
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いっときの平和ではない、限りなく続く平和が欲しいです。 |
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どんな状況になっても、その中でなお平和でいられる、そういう平安が欲しいで |
す。 |
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わたしだけが平和なのではない、すべての人が平和である平和が欲しいです。 |
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●共にいる |
イエス様がその平和をくださいます。 |
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イエス様がくださる平安は、世が与える平和ではありません。 |
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イエス様の地上での歩みは、世が言う平和とは全くかけ離れていました。 |
愛して愛して、十字架に至る生涯でした。 |
世が与える平和から見れば、悲惨で惨めな生涯です。 |
敗北の人生です。 |
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イエス様は去って行かれました。 |
しかし、去っていっていなくなったのではなかったのです。 |
戻ってこられたのです。 |
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イエス様の平安とは、イエス様がいつも共にいてくださるということです。 |
私達がどのような状況になっても、そこにイエス様が居てくださるのです。 |
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14章1節 |
14:1 「心を騒がせるな。神を信じなさい。そして、わたしをも信じなさい。・・・ |
14:3 行ってあなたがたのために場所を用意したら、戻って来て、あなたがた |
をわたしのもとに迎える。こうして、わたしのいる所に、あなたがたもいることにな |
る。」 |
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18節 |
「14:18 わたしは、あなたがたをみなしごにはしておかない。あなたがたのと |
ころに戻って来る。しばらくすると、世はもうわたしを見なくなるが、あなたがたは |
わたしを見る。わたしが生きているので、あなたがたも生きることになる。」 |
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今日の箇所には |
「14:28 『わたしは去って行くが、また、あなたがたのところへ戻って来る』と |
言ったのをあなたがたは聞いた。」 |
とあります。 |
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イエス様は、私達と永遠に共に居るために、十字架に死なれたのでした。 |
神様はイエス様を復活させられました。 |
イエス様は神様のもとに帰られました。 |
そして再び私達のところに来てくださったのです。 |
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今も居てくださっています。 |
これから先も居てくださいます。 |
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●私達の人生 |
これまでの人生を振り返ってみれば、色々なことがありました。 |
皆さんそれぞれに、様々な事を思い出されるでしょう。 |
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うれしかったこと、楽しかったこと、うまくいったことがありました。 |
願い通り、計画通りに運んでいって満足しました。 |
得意な気持ちになりました。 |
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でも、苦しいこと、辛いこともたくさんあったのでした。 |
突然思ってもいなかったことが起こって呆然と立ちすくみました。 |
物事がうまくいかなくて重苦しい心を抱えていました。 |
こんなことがいつまで続くのかと、耐えられない気持ちになりました。 |
幾度も傷つき、病みました。 |
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●イエス様がおられた |
そのひとつひとつの時に、イエス様が居てくださったのです。 |
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嬉しい時はイエス様が一緒に喜んでくださいました。 |
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苦しい時にも一緒に居てくださり、抱きかかえて通り抜けさせてくださいました。 |
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今まで気付かなかったけれど、イエス様はいつも一緒に居てくださったのです。 |
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イエス様を知らないでいた時にも、イエス様はいてくださったのでした。 |
今この時も、共にいてくださることが分かります。 |
そしてこれからもずっと永遠にわたしと一緒にいてくださるのです。 |
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●聖霊によって |
私達は聖霊によって、このことに気付かせていただきました。 |
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イエス様は言っておられます。 |
「14:26 弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、 |
あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせ |
てくださる。」 |
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聖霊はイエス様が話されたことを思い起こさせてくれます。 |
私達は、聖霊によってイエス様の言われたことをわからせていただいています。 |
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●十字架へ |
イエス様は世の力によって十字架にかけられたのではありませんでした。 |
イエス様はどこまでも父の命じられたとおりに行われたのです。 |
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イエス様はこのあと、十字架に向かわれます。 |
すべての人々を救うためです。 |
すべての人といつも永遠に共にいるために、十字架に向かわれます。 |
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イエス様は十字架によってイエス様の平和を作り上げてくださいました。 |
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●結語 |
この世に生きている私達は、様々な出来事に見舞われます。 |
その度に、どうしようもなく心が騒ぎます。 |
おびえます。 |
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心が騒ぎおびえるわたしを、イエス様はふところに抱きかかえてくださいます。 |
暖かいです。 |
イエス様がいてくださる安心が心の中に広がっていきます。 |
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「わたしの平安をあなたがたに与える。心を騒がせるな。おびえるな。」 |
イエス様の声を聞き続けながら、私達は生きていきます。 |
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