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礼拝メッセージ 2017年 5月14日
日本バプテスト同盟  運河キリスト教会  
牧師 山本美智子
ローマの信徒への手紙 1章8節〜15節 「福音を知らせたい」
〈聖書(新共同訳)〉
1:8 まず初めに、イエス・キリストを通して、あなたがた一同についてわたし
の神に感謝します。あなたがたの信仰が全世界に言い伝えられている
からです。
1:9 わたしは、御子の福音を宣べ伝えながら心から神に仕えています。そ
の神が証ししてくださることですが、わたしは、祈るときにはいつもあな
たがたのことを思い起こし、
1:10 何とかしていつかは神の御心によってあなたがたのところへ行ける機
会があるように、願っています。
1:11 あなたがたにぜひ会いたいのは、“霊”の賜物をいくらかでも分け与え
て、力になりたいからです。
1:12 あなたがたのところで、あなたがたとわたしが互いに持っている信仰に
よって、励まし合いたいのです。
1:13  兄弟たち、ぜひ知ってもらいたい。ほかの異邦人のところと同じく、あ
なたがたのところでも何か実りを得たいと望んで、何回もそちらに行こ
うと企てながら、今日まで妨げられているのです。
1:14 わたしは、ギリシア人にも未開の人にも、知恵のある人にもない人に
も、果たすべき責任があります。
1:15 それで、ローマにいるあなたがたにも、ぜひ福音を告げ知らせたいの
です。
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<メッセージ>
●前置き
先週からローマの信徒への手紙を読んでいます。
この手紙は、パウロがローマにいるイエス・キリストを主と信じる群れに送った
手紙です。
パウロはまだローマに行ったことがありません。
ローマにいる信徒達に会ったことがありません。
けれどもパウロはこの人達に心を寄せているのです。
 
●感謝
この人達のことを思うと真っ先に神様への感謝がわいてきます。
名もない人々によって、イエス・キリストの福音がローマに宣べ伝えられました。
そしてローマにもキリストを信じる群れが出来ました。
その知らせは世界の各地に伝わっています。
すべては神様のなさった業です。
パウロの心に神様への感謝が湧き上がってきます。
●証人は神
パウロはローマに居るまだ見ぬ信徒達に自分の気持を伝えたいです。
「わたしの証人は神です」と言います。
神の説明として、「この神にわたしは仕えている、わたしの霊を持って、神の子
の福音の中で」と言います。
自分の気持について、神様が証人となってくださるのです。
神様の前でも、うそ偽りのない真実な気持です。
パウロは言います。
「いつもあなたがたのことを思い起こしています。」
そして言います。
「いつもわたしの祈りの時に願っています、いつかは神の御心によってあなた
がたのところへ行けるようにと。」
パウロはどんなにローマに行きたいと願っていたことでしょうか。
ローマに居るキリストを主と告白する仲間達に是非会いたいと願っていました。
自分が神様からいただいている賜物をローマに居る信徒達にあげて力になり
たいのです。
自分も彼らから信仰の励ましを受けたいのです。
妨げられる
パウロは何回もローマに行こうと企てました。
けれども今日までそれが実現できないでいます。
パウロがローマ行きを企てるとそれを妨げる事態が起るのです。
それでもパウロはなおも願いを持ち続けました。
●福音を知らせたい
彼を突き動かしているのはキリストの福音です。
彼は復活のイエス様に会いました。
パウロの生き方が180度変わりました。
律法から福音へ。
キリストを迫害する者からキリストの福音を宣べ伝える者へ。
パウロは、キリストの十字架の救いは無条件であることを知りました。
人種、民族、能力、行いなどによる区別はないのです。
今まで何と様々なものに縛られて生きて来たことか。
それらは本当は必要なかったのです。
キリストによる解放!
この喜びを、どうして自分だけのものにしておけるでしょうか。
すべての人はキリストの救いに生きることができるのです。 パウロはこの福音
をすべての人々に、告げ知らせずにはいられません。
●手紙を書く
そこでパウロは手紙を書きます。
いつか神の御心によってローマの人々に会える機会があることを信じて、神の
福音を手紙に記しました。
神様のご計画は計り知れません。
パウロが願い通りにローマに行っていたら、手紙を書く必要はなかったでしょう。
パウロが手紙を書かなかったら、パウロが宣べ伝える福音が後の時代に残る
ことはなかったでしょう。
ローマに行くことが妨げられたことによって福音はまとまった文章となり、後の
世に伝えられたのです。
2000年経った今も、私達はパウロが書いた手紙を読むことが出来ます。
パウロを通して示されたキリストの福音をしっかりと知ることが出来るのです。
主のご計画は完璧です。
主をほめたたえます。
主に感謝します。
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●私達
私達は今ローマの信徒への手紙を読んでいます。
私達にも福音が告げ知らされています。
私達も主のご計画の中で、今の時に生かされているのです。
福音を知り、福音に生き、福音を告げ知らせる務めをいただいています。
 
●祈り
私達もパウロのように祈りましょう。
「わたしは、祈るときにはいつもあなたがたのことを思い起こし」
とパウロは言っています。
祈りは愛です。
いつもその人のことが心にかかっている、それで祈りになるのです。
愛の反対は憎しみではなく、無関心だというのは本当です。
無関心の時には祈りは生まれません。
祈る時にいつもその人を思い起こして祈っている、これほど深い愛はありません。
毎日顔を合わせている人達がいます。
親しいけれど今は遠くにいる人達もいます。
その人を知っているけれど、まだ会ったことがない人もいます。
人からの話として知っている、テレビニュースとして知っているだけの人達もい
ます。
どのような人でも、その人のために祈るなら、そこに愛があります。
●委ねる
祈りは、自分の思いを神様に打ち明けることです。
自分一人で心配し苦しみどうしていいかわからないでいることを神様にお話し
します。
すると神様がわたしの重荷を一緒に負ってくださっていることに気付きます。
神様に委ねる気持になります。
心にかかることを自分一人で何とかしようとしたら、自分自身がつぶれてしま
うでしょう。
神様の手にゆだねると安心します。
すると自分が何をすれば良いかがわかってきます。
パウロが
「なんとかしていつかは神の御心によってあなたがたのところへ行ける機会が
あるように」
と祈ったように、具体的な祈りになっていきます。
●祈り続ける
祈り続けましょう。
思い返してみると、私達の祈りのほとんどは、わたしの願っている通りになりま
すように、という祈りです。
願ったとおりになると、神様はすばらしいと神様をほめたたえます。
けれども願ったとおりにならないと、祈ってもだめだった、と祈ることをやめてし
まうのです。
パウロは何回もローマに行こうと計画しました。
けれどもそれは成りませんでした。
それでもパウロは祈ることをやめないのです。
「なんとかしていつかは神の御心によってあなたがたのところへ行ける機会が
あるように」
と祈ります。
私達も自分の計画通りに事が運ばないことがあります。
そういう時とてもがっかりします。
挫折することは苦しいことです。
挫折が繰り返されたら、「もうやめた」と思います。
あの人がこういうことをしたからだめになったんだ、と人を責めるかもしれません。
自分には力がないからだめなんだ、と自分自身を責めるかもしれません。
これは神様の御心ではなかったのだ、と自分を納得させるかもしれません。
けれどもそこのところで祈るのです。
神様に文句を言ったら良い。
ひどいじゃありませんか。
わたしはもう耐えられません。
あなたが信じられません。
苦しい祈りです。
祈りの格闘を通して、神様は神様の御心を示してくださいます。
●霊の賜物
パウロは、何とかしていつかは神の御心によってローマの信徒達のところへ行
ける機会があるように、と願い続けました。
それはローマの信徒達に、パウロに与えられている“霊”の賜物をいくらかでも
分け与えて、力になりたいからでした。
ローマの人達と、互いに持っている信仰によって、励まし合いたいからでした。
 
●私達
私達は今一つの教会の群れとされています。
会っている、共に顔と顔を合わせています。
神様は私たち一人一人に霊の賜物をくださっています。
私達もその賜物を分かち合って群れの力になるのです。
 
一人一人は違った賜物をいただいています。
いただいている賜物を軽んじてはなりません。
「わたしは出来ない」と尻込みしてはなりません。
出来ないと思うのは、自分の力でしようとしているからです。
そのことが出来ても、誇ってはなりません。
それが出来たのはあなたの力ではない、神様がさせてくださったのです。
出来ないことを引け目に思ってはなりません。
出来なくて良いのです。
あなたにはあなたの出来ることがあります。
出来る人をほめたたえてはなりません。
出来る人をねたんではなりません。
私達はみんな同じキリストに仕える者です。
キリスト・イエスの僕です。
主の命じられるままに従います。
主がさせてくださいます。
誇ることなく、いじけることなく、一人一人が互いに持っている信仰によって、励
まし合いましょう。
そのようにして群れは養われ生きていきます。
 
●まとめ
私達は福音を知りました。
福音とはイエス・キリストです。
私たち一人一人は主イエス・キリストによって支えられ、生かされています。 
この恵み、この喜び、この安心をすべての人々に知らせたいです。
 
●結語
ここに教会があります。
イエス・キリストを主と信じる群れです。
 
主イエス・キリストが共にいてくださり、支え、励まし、用いてくださっています。
 
私達はキリスト・イエスの僕です。
私達の主はイエス・キリストです。
 
主イエス・キリストが私達を生かし用いてくださっています。
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